ごあいさつ


21年前、農業を始めた時から漠然と考えていました。

農業という仕事は何のために、誰のためにしているんだろう…と。

 

日々の作業に追われて、深く考えることもなかったこの疑問に、
とことん向き合い、突き詰めて考えぬ抜くきっかけとなったのは
14年前の愛する息子・大地の突然死でした。

涙が枯れるほど泣きました。
悲しみで自分が壊れそうなほどでした。
そこでふと考えるようになったのです。

 

“いのち”の大切さを。

 

農業では、
たくさんの虫たち、草たち、微生物たちを薬で殺していきます。
たったひとつの“いのち”を失っただけで、こんなに悲しいのに、
今までたくさんの“いのち”を自分が無下にしてきたこと。

 

それに気付くと、
2度と私は虫たち、草たち、微生物たちの
“いのち”を奪う、薬を使うことができませんでした。

そのことがきっかけで、
無肥料・無農薬の自然栽培を始めることになったのです。

 

自然栽培を始めて畑を観察していると、
私たちが雑草と呼んでいる草や忌み嫌っている虫たちも、
ちゃんと役目があったのです。

 

私たち人間も、
この自然の中に生きている一部であり、
それに逆らって生きても、
うまくいくはずがないのかもしれない、
そう思いました。

 

最愛の息子“大地”が天国へ旅立った当時、
周りの人たちが、たくさんの本をくれました。

 

その中で、
小林正観さんが書いた、
“ありがとうの奇跡”という本に出会いました。

 

その本には
「ありがとう」を2万5000回言うと願いが叶うと書いてありました。

そして
年齢の1万倍の数だけ「ありがとう」を言うと家族に奇跡が起こると書いてありました。

それからは毎日、カウンターを持って「ありがとう」と言い続けました。

 

すると不思議なことが次々と起こりました。

野菜たちも元気になりました。

 

いつの間にか私たちが育てた野菜が「ありがとう野菜」と
呼ばれるようになりました。

 

いのちのこと、生きること、食べること・・・
考えて、考えて、考え抜いて、
野菜を創る私たちはいのちをつなぐ職業に携わっているという、
そんな当たり前のことにようやく気付いたのです。
そして、初めて

いのちを届ける農業がしたい

そう強く思ったのです。

 

そして循環型農業「ありがとう農法Ⓡ」が誕生いたしました。

 

循環型農業「ありがとう農法Ⓡ」を大地から授かりおこないながら、未来の地球と命を支える新しい形を作りたいと思うようになりました。

 

わたしの夢は、新しい未来の創造です。
私たちは新しい未来を担うチームだと思うのです。
自分の得意なことをして、
人の役に立ちつながる世界。
生かし生かされる社会の創造。

 

大地がその世界を創る方法を
私たちに教えてくれました。

 

私たち大人がこれからを生きていく子どもたちにできるのは、
安心できる、心が豊かになる場所、
人もよろこぶ、地球もよろこぶ、
いのちをつなぐ学びの場を創ること。

 

この地球で生かされている
全ての命とともに、循環を思い出し、
喜びの地球の仕組みを切り開くこと、
それがわたしの仕事です。

 

すべてのいのちにありがとう。